日航機墜落事故の真相について森永卓郎が語った陰謀説とは

2017年10月11日

森永卓郎
1985年8月12日に起こった日本航空123便の墜落事故に関してはさまざまなジャーナリストが検証や持論を述べていますが、まだ真相究明には程遠いのが実情です。

公式的には圧力隔壁の破損が事故原因であり、ボーイング社の修理ミスということになっています。

しかし、多くの専門家が異議を唱えており、われわれのような第三者も「政府は何かを隠している」という、どこか釈然としない感覚が残ります。

今回取り上げる森永卓郎氏もその「釈然としない感覚」を出発点に、ラジオ番組で陰謀説を交えて日航機墜落事故についての自説を述べています。

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森永卓郎はラジオで何を語ったのか

森永卓郎氏が語った2017年8月21日放送の大竹まことx森永卓郎 ゴールデンラジオ!「大竹紳士交遊録」(文化放送)という番組。

14分ほどのコーナーでYouTubeで聞くこともできますが、実際に聞く根気がない方は概要を箇条書きで書き起こしてみましたので、こちらを読んで下さい。細部については端折っている部分もあります。

・ニュース20年腑に落ちない
・公式には尻もち事故 ボーイング社による圧力隔壁の修理ミス
・圧力隔壁に亀裂が入って急減圧が起こり空気がドーンと外に出て尾翼を吹き飛ばし迷走、墜落したということになっている
・急減圧が起こると濃い霧が発生するが、そんなに強い霧は発生していない
・墜落した直後、横田基地から米軍の輸送機が飛んでいき、場所を特定し救援のヘリを飛ばしている
・しかし米軍の救援のヘリは日本政府からの救援拒否の申し出により基地に帰ってきている
・その夜のテレビ番組では場所すら特定できていない
・当時からレーダーはあった。場所がわからないのはおかしい
・米軍は場所を特定していたのに日本政府はなぜ知らなかったのか
・青山透子氏が「日航123便墜落の新事実」という本を出版した
・青山氏は1985年当時、日航の客室乗務員
・同僚が亡くなったので彼女は人生をかけて日航機墜落事故を調べた
・青山氏は日本航空を辞めた後、東大の大学院へ行き博士号まで取っている
・いままで陰謀説はさまざまあったが、この本は明らかにそれらとは違う
・学者の論文のようにすべて根拠を明らかにし、実名で証言を集めている
・本によると墜落直前の日航機を2機の自衛隊ファントム機が追尾していた
・つまり自衛隊は墜落するまで追いかけていた
・その証言者は現地で働いていた女性、自衛隊員、当時の地元小学生など多岐にわたる
・なぜ翌朝、地元の消防隊員が発見するまで墜落場所はわからないと言い張っていたのか
・本の中では遺体が燃え尽きるほど炭化していてガソリンとタールを混ぜたような異臭がしたという証言もあった
・ジェット燃料には匂いはあるがガソリンやタールとは違うのでありえない
・青山氏は自衛隊が証拠隠滅をはかるために現場を焼き尽くした可能性があると指摘
・なんの証拠を隠滅しようとしたのか?
・日航機の後ろを赤い物体が飛んでいたという証言が複数あった
・機内から撮った写真を解析するとオレンジ色で飛行機の方に向かって飛んできている
・そのオレンジ色の物体は自衛隊の訓練用のミサイル、または無人機ではないか
・それがたまたま尾翼に当たったのではないかと青山氏は指摘している
・事故当時、森永氏は経済企画庁にいた
・国会では防衛費をGNP1%以内に抑えるべきかどうかについて、連日ヒートアップしていた
・そんな時期に自衛隊が不祥事を起こすと国家的な問題になる
・事実を隠蔽した可能性はかなり高いのではないかと森永氏は考えている
・4人の生存者は墜落した場所から滑り落ちて離れた場所にいた
・生存者を見つけたのは自衛隊ではなく地元の消防隊員
・事件から30年、そろそろ本当のことを明らかにすべき
・事実を明らかにする方法はある
・垂直尾翼は実はまだ海にあってまだ見つかっていないということになっている
・2年前、「相模湾で日航機の部品の一部とみられるものが発見された」という報道がテレビ朝日であった
・深い場所ではなかったので引き上げる気になれば簡単である
・しかし、その後の続報はない
・他のメディアも追いかけないし政府に引き上げようという気もない
・この事故は後の日米関係に決定的な影響を与えた
・ボーイング社は泥をかぶった形だが、その後の日系エアラインはボーイング一色
・なぜそうなったのか
・世界ではエアバスが主流のエアラインもあるのに日系だけ不自然にボーイング一色
・森友学園や加計学園よりもこっちのほうがずっと深い問題である
・森永氏の憶測だが、特定秘密保護法はこの秘密を守るために作られたのでは?
・事故調査に当たったのは当時の運輸省、アメリカのNTSB(国家運輸安全委員会)なので真相が明かされることはない

以上、最後の方はやや駆け足気味ではあったが、簡潔にまとめると
・日航機墜落事故の原因は自衛隊の誤射
・それを隠すため自衛隊は現場を焼き尽くし証拠隠滅した
・その事実を隠蔽するため特定秘密保護法ができた
ということです。

日航機墜落事故の真相を隠蔽するために特定秘密保護法ができたという陰謀説はにわかには信じがたいのですが、これについて森永氏は番組内で説明不足気味なので、のちほど補足します。

書籍「日航123便墜落の新事実」(青山透子著)の衝撃

森永氏が番組内で言及していた書籍「日航123便墜落の新事実」(青山透子著)ですが、これは河出書房新社という出版社からリリースされています。

番組で紹介した通り、これまで陰謀説としてひそかに語られていた自衛隊誤射説を根拠や証言を得て展開したもののようです。

これまでは公式発表以外の陰謀説を展開するのはネットや信憑性に疑問符のつくメディアばかりで、われわれとしては「政府は何かを隠している」というモヤモヤとした心情を抱えつつも、「陰謀説を信じる頭の悪い人」呼ばわりされるのが怖くて、人前ではなかなか言いづらかったものです。

これまで陰謀説の側に説得力を感じていた人たちにとっては、興味深い内容でしょう。

「墜落直前の日航機を2機の自衛隊ファントム機が追尾していた」という証言を実名で複数集めている点が決定的に重要だと思います。

つまり自衛隊は墜落場所を知っていたわけですから、翌日まで救助を開始しなかったことについて、納得できる説明をする必要が自衛隊にはあるわけです。

日航機墜落の真相と特定秘密保護法の関係について

森永氏は番組内で「特定秘密保護法は日航機墜落の秘密を守るために作られたのでは?」という憶測を述べています。

これについて背景説明が不足しているので補足します。

日航ことJALは2009年から民主党政権のもと再建がはかられましたが、その際、2010年からCEOとして再建のリーダーとなった京セラの稲盛和夫氏は、日航機墜落事故の再検証を指示します。

再検証には遺族の要求があったと同時に民主党のバックアップもあったようです。当時の国土交通大臣であった前原誠司が自民党による政治犯罪の匂いを嗅ぎつけたのかもしれません。それを暴き立てることで人気取りができる算段もあったのでしょう。

しかし、2011年7月に出てきた結論は「圧力隔壁の損傷」というこれまでの公式発表となんら変わりないものでした。

青山氏の書籍にある通り、多くの反証があるにも関わらず、です。

その後、2011年8月には、有識者会議を経て民主党政権が、特定秘密保護法の前身である秘密保全法の国会提出を目指し始めています。

特定秘密保護法は、尖閣諸島における中国漁船衝突事故を受けて、策定された法律というのが一般的な認識でしょう。

しかし、こうして時系列を追ってみると、たしかに民主党政権が日航機墜落事故の真相を知った直後に特定秘密保護法への動きが始まっています。

民主党は自民党の政治犯罪を暴き立てるつもりで日航機墜落事故に首を突っ込んだが、そこで知り得た真相はとても表に出せるものではなかった。よって表には出さないことにしたが、将来、自民党、民主党以外の政党が政権を獲ったときに、この事実を表に出してしまうかもしれないから、秘密を守る法律を作っておこう……これが森永氏の憶測なのでしょう。

日航機墜落事故の真相は何なのか 当ブログの見解

青山氏や森永氏が主張する「自衛隊の誤射説」には一定の説得力があります。

陰謀説の中には「米軍による誤射説」というものもあります。自衛隊説をとると、ボーイング社に泥をかぶらせ謝罪までさせる力が、当時の日本政府にはたしてあったのか、という疑念にぶち当たるからです。

日本政府が絶対に逆らえない米軍、アメリカ政府によって事実が隠蔽された……。陰謀マニアが好きそうな話ではあります。

しかし私は7対3で自衛隊説を取ります。

自衛隊の誤射だが、事実を言ったら自衛隊の存続が危ぶまれる……という局面で当時の中曽根首相が米政府に「ボーイングに泥をかぶっていただきたい」と申し出て、さまざまな条件を引き換えにアメリカ政府がそれを引き受けたのではなかろうかと思っています。

その「さまざまな条件」とは、具体的には「アメリカの言うことをなんでも聞く」ことだったのではないかと考えています。森永氏がラジオで言及した「後の日米関係に決定的な影響を与えた」とは、そういう意味なのでしょう。

たとえば日航機墜落事故の直後、1985年9月には、プラザ合意が結ばれています。これは先進5カ国の間で、アメリカ有利の円高ドル安に為替レートを誘導するものでした。

このプラザ合意は後のバブル→バブル崩壊などにもおおいに影響のあるものだったのですが、会議のなかで日本はおそらくアメリカの意を受けて、すみやかに合意するよう「空気を入れた」のではないでしょうか。

また、森永氏が「自衛隊が証拠隠滅をはかるために現場を焼き尽くした」という発言をしていたのには驚きました。もし自衛隊員が現場を焼き尽くし、まだ生存していた人を殺害していたならば、それは正真正銘の国家犯罪でしょう。

仮にそんなことが本当ならば、それを実行した自衛隊員がいたはずです。そして、その隊員はおそらく口封じのために殺されているでしょう。日航機墜落事故の後に不審な理由で死亡している自衛隊員を詳細に調べれば、なんらかの新事実が浮かび上がってくるのではないだろうか。

青山氏や森永氏の主張を突破口になんらかの新事実が出てくることを願っています。

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