2019年8月1日に新宿駅西口で行われた山本太郎の街頭記者会見で、演説中に「韓国死んでしまえ~!」と絶叫する極右思想の市民が現れる珍事がありました。
演説では山本太郎が日韓関係について、自身の主張を説明していたところ、怒った聴衆の一人が「韓国死んでしまえ~!」と絶叫。それを受けた山本太郎は、俳優時代の韓国との文化交流を語り、友好の意義を解説したことで、無事鎮圧されました。
日韓関係という非常にセンシティブな話題を、山本太郎は聴衆の野次に対するアドリブ展開の中で「あるべき道」をしっかりと説明しました。
この一幕について、山本太郎の演説を書き起こしつつ、ネットの反応もまとめてみました。
山本太郎が考える日韓関係・日中関係
いまご質問、その先にいただいた質問ですね。日韓関係。これが悪化して喜ぶの誰だ?ってことですよ。
申し訳ないんですけれども、アジア諸国、近隣諸国に対してあまりいい感情を持ってない人がいるっていうのは知ってます。いろんな思いがあるのはわかります。けれども国の場所は動かせないんですよってことです。
(聴衆から拍手)
同じ町内に自分の苦手とする人がいて、「我慢ならん」と引っ越しすることは可能だけど、国の位置は動かせないんでしょ。だとするなら、上手くやっていくしかないんですよ。
(聴衆から拍手喝采)
でね、舐められてたまるかと、ぶっ潰してやれみたいな、小学校高学年くらいの考え方はやめましょうってことなんです。誰も得しない。それで戦争とか紛争とか始まっても死ぬのは一般市民なんですよ。
(聴衆から大きな拍手喝采)
一般市民であったり、自衛隊員であったり。自衛隊員、傷つくようなことって話ですね。あたりまえです。
で、いろんなことを鑑みて、これは上手く付き合ったほうが絶対に得なんだと言えるものをこれからご覧に入れます。
日本から韓国への輸出総額、約6兆円ですよ。この6兆円という利益がなくなってもいいと思うなら、好きなことを言って下さいってことです。
でも私はそのような感情よりもこの6兆円という国益を大事にしたい。みなさん、どうですか?
(聴衆から拍手)
よく使われる、これは世界的にもそうだと思います、ナショナリズムを煽りながらあの国はどうだこうだっていうことをどんどん煽りながら、自分たちがやっている政治のまずさってものにベールをかけるってことですよ。
内政の行き詰まりをナショナリズムを使って、それを隠そうとする政治。まさに今じゃないですか?
(聴衆から拍手喝采)
近所付き合いを上手くやるしかないじゃないですか。6兆円もあるんですよ。
中国は一方でいくらくらいでしょうか。14兆ですよ。14兆円も日本から輸出して、14兆8,897億円。輸出総額ね。
もちろん中国からも入れてますよ。でもこれだけ大きな取引が、お互いにされるということは切っても切れないんですよ。上手いことやれやって話なんです。
(聴衆から拍手喝采)
上手いことやるつもりないんだったら、政治なんて必要ないんですよ。政治があるから外交できるんでしょって。当然のことですね。
外交の失敗が戦争です。そうしないために政治があるわけで。相手国に対して言いたいことがあるっていうのはお互い様でしょう、おそらく。そこを乗る超えるのが大人なんじゃないの? そこを乗り越えるのが政治なんじゃないの? 大人になろうぜってことなんですよ。
(聴衆から拍手喝采)
弱い犬ほどよく吠えるみたいな考え方は止めましょうってことなんです。もっとどっしりですよ。もっとどっしり構えなくてどうする?ってことなんです。
逆に言えば向こうの国側から不当な扱い、不当なことをされたと言うのなら、これはもう国際機関などを通じて言い続けるしかないってことです。
これだけの大きな利益があり、そこに対して何かを言われた、これは不当だということがあるならば、当然、国際社会を通じて訴え続ける以外ない。それが大人の手段なんです。
そうでないならば、やってしまうしかない。しかし、やってしまうことによってこれだけ大きな損失、これ以上に大きな損失、命までも奪われるというようなこと。やめましょうよってことなんです。単純なんですよ、単純。
(聴衆から拍手喝采)
バカウヨ「韓国死んでしまえ~!」→山本太郎があっさり鎮圧(4分20秒から)
(動画は街頭場面からの再生に設定されています)
【概要】
聴衆から「韓国嫌い!」という野次が発生。当初、山本太郎はスルーしようとするが、野次は次第にエスカレートし、「韓国死ね!」「韓国は死んでしまえ~!」と力強く絶叫したところで山本太郎がついに反応する(以下、聴衆からは野次はカギカッコ付きで表記。
「韓国嫌い!韓国嫌い!」
内政の失敗、数々あるじゃないですか。あなたが息苦しいとか、消えたくなるとか…
「韓国死ね!」
あ、いまいらっしゃいましたけどね(質問者へスタッフがマイクを持って行っている)
「韓国死ね!」
(挙手して質問した聴衆に対して)どうぞ、どうぞ、ありがとうございます
「韓国死ね!」「韓国は死んでしまえ~!」
韓国はねえ、韓国死んでしまえって言われている方、いらっしゃいますけど、韓国は死なないですね。日本も死なないように。
(聴衆から笑い)
わかりますよ。おそらく、いろんなことを抱えてて、ぶつけるものの対象としてはね…。おそらく交流がないんでしょうね。
私なんかは芸能界にいたんですね。山本太郎は16歳のときから、デビューのときはグラビアアイドルでしたけど(笑)。
(聴衆から大きな笑い)
ご存じの方、けっこう私と歳が近いというかね、もう十分な大人ですよ(笑)。そうなんです、16歳のときから芸能界にいて、当然いろんな作品に出てる中に、韓国で撮影したやつもあるんですよ。日本の映画で韓国で撮影したものもあるし、日韓合作のものにも出たことがあるんですね。
だから当然、3ヶ月とか半年とか、撮影の期間、韓国にいたことがあります。当然、韓国のスタッフだったりとか、いろんな交流があるわけですね。
で、韓国の映画界の人たちって、むちゃくちゃ日本映画に影響されてるんです。今は完全に状況が変わっていて、ハリウッドスタイルを日本より早く取り入れてる国が韓国だったんですけどね。
もうそれも10年近く前の話ですよ。撮影システムはハリウッドスタイルを採用してるけれども、映画の、何の映画を見て育ってきたかっていう、自分のリスペクトする映画人は誰かっていう話になったときに日本の映画人の名前、活動家の名前が出るわけですね。
それはコミュニケーションというよりも、やっぱ日本の映画に対してリスペクトしてるし、一緒に仕事してる者として尊敬しあって仕事していくっていう、そういう交流、これは私は映画っていう世界だったけれども、そのほかのレベルでもいろいろありますよね、おそらくね。
交流があればそういう気持ちもちょっと変わってくるのかもしれないですね。文化的交流っていうのも必要になってくるだろうし。
「韓国死ね!」って言ってた人がね、多分ね、この1ヶ月以内に焼肉とか食べてるかもしれませんからね。キムチとか食べてるかもしれませんからね。
(聴衆から大きな笑い)
ま、ちょっと冷静に行こうぜってことなんですよ。一番は何のためか。国益のためだってことなんです。そのためには不用意な発言で二国間の間が亀裂が入るようなことをしちゃいけない。
たとえ相手側がしたとしても日本側はあくまで紳士的に対処するというのが国際社会のルール。
(聴衆から拍手喝采)
日本は成熟した国なんでしょうか? 成熟した国であるならばそのような対応が必要だ、私はそう思います。
ネットの反応
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徴用工問題からの韓国と日本の一連のイザコザで、日本人の中では韓国への不満が溜まっている。
日本がこれまで紳士的対応に徹してきたにも関わらず、なぜ韓国はこんなにも反抗的に煽ってくるのか理解し難い、だから韓国に罰を与えたい……というのがネット・リアルを通じた日本人の一般的反応のように見える。
ここ数年の日本人は、アメリカやロシアが日本に不当な要求をしてもほとんどそれは当然であるかのように受け入れる一方で、韓国に対しては少しの無礼も許さない風潮が広がってしまった。
これは白人へのコンプレックスである。「どうせ白人国には敵わない」という諦めムード、そしてそれを直視したくない弱さ。白人国へのコンプレックスで溜まった不満が韓国へのヘイトを倍増させているようにも見える。
アメリカやロシアには言えないから、韓国をサンドバックにしてウサを晴らす。残念なことに、日本はそういう国になってしまった。
安倍政権が韓国に罰を与えようとするのは、それをすることで喜ぶ支持者がいて、支持率が上がるという計算もある。韓国をいじめると内閣支持率が上がる…、要は日本は1億総ネトウヨの国になったのだ。
山本太郎といえども、1億総ネトウヨと化した日本を変えるのは相当難易度が高いだろう。ナショナリズムを煽るのはやはり「効く」のだ。
山本太郎は政権を狙う過程で、アメリカがいかに日本を操ってきたか、アメリカからの不当な要求でいかに日本が不利益を被ってきたかを暴露するはずだ。これまでの日米関係を正当に総括することで、韓国や中国へのヘイトを中和していく作戦をとるだろう。
戦後の日米関係を直視するのは、覚悟のいる作業だ。日本は実は独立国ではなく、アメリカの属国であることを認めなければならないからだ。
山本太郎は、アメリカと戦う気だ。手始めに竹中平蔵や小泉進次郎の首を取りに行くだろう。であるから、山本太郎やれいわ新選組の支持者もまた、アメリカと戦う覚悟が必要になる。
問題は日韓関係ではなく日米関係。今の日本の諸問題は、実は日米関係であることを正しく理解しなければならない。
「まとめ」の欄が記事の内容のまとめではなくて自分の思想と想像の垂れ流しでびっくりしました。
しかもその内容は山本太郎氏の演説の内容からかなり飛躍した「白人コンプレックス」だの「1億総ネトウヨの国」だの無茶苦茶な主張。。。
隣国とうまくやっていきましょうと主張している山本太郎氏が、アメリカと「戦う」???
「うまくやっていく」の間違いでしょう?