アメリカの大富豪として知られるジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)が、少女買春疑惑で逮捕勾留中に自殺をしたことでアメリカでは大混乱が起こっています。
まずエプスタインには自身の少女買春だけでなく、政治家やセレブへ少女を斡旋していた疑惑も持ち上がっていました。
というのも、エプスタインがヴァージン諸島に所有していた島には、ビル・クリントン元大統領や英王室のアンドリュー王子らの渡航記録があり、さらにアメリカではエプスタインやアンドリュー王子に性的虐待を受けたと実名告白する女性が出始めていたからです。
そこで、この記事ではエプスタインの疑惑の数々を整理しまとめるとともに、その真偽を判定し、さらに事件の全容を考察しています。
2008年 1回目の刑事事件で実刑判決
2005年3月、フロリダ州のパームビーチ警察署に通報がありました。その内容はエプスタインが14歳の少女に金銭で性的マッサージをさせていたと主張するもので、通報したのはその少女の親でした。
00年代の前半にフロリダ州パームビーチの邸宅で未成年女性らに性的なマッサージをさせていたとして、マイアミの連邦地検に起訴された。司法取引を経て、08年に禁錮1年1月の実刑判決を言い渡された。エプスタイン被告は米連邦捜査局(FBI)の性犯罪者リストにも登録されている
マイアミ・ヘラルド紙が疑問視したのはエプスタイン被告に「甘い」内容の司法取引だ。36人の被害者が判明していたにもかかわらず、連邦レベルの裁判を回避し、最終的に不起訴となった。エプスタイン被告は刑務所に収監されたものの、日中は外出して働くことが認められていた
この司法取引を検察側で主導したのが、08年当時、フロリダ州の連邦検事を務めていたアコスタ米労働長官だった
エプスタイン被告がカネと人脈を生かして強力な弁護士団を結成し、アコスタ氏はその圧力に屈して手心を加えた――。地元紙の調査報道を機にこんな疑惑が浮上し、ニューヨークの連邦地検が、エプスタイン被告の再捜査に動く動機にもなった。アコスタ氏は批判の高まりを受け、労働長官辞任に追い込まれた
この一連の事件で、驚くべき2つの事実が明らかになっています。それはエプスタインが所有するマンションには、部屋の至るところに隠しカメラが仕掛けられていたこと。
そして、エプスタインは交友のある著名人に少女を斡旋していたことも裁判資料から判明しています。
つまり、著名人と少女との行為をカメラで記録し、それをもとに脅迫・恐喝が行われていたことを示唆しているわけです。
2015年には、エプスタインと交流のあった著名人の中に英王室のアンドリュー王子が含まれていたことが明らかになっています。
■参考資料(英文)
https://www.ibtimes.com.au/prince-andrew-might-have-been-caught-tape-sex-slave-1407641
また英メディア「デイリー・メール」が8月19日に公開した動画では、エプスタイン所有のマンションに複数の少女が出入りし、建物内部から少女へ手を振るアンドリュー王子が映った動画を公開しています。
Pointed out by a Mail source.
The big exclusive footage of Prince Andrew in Epstein’s house was obtained by the Mail on Sunday.
Which (still) has editorial distance from the Daily Mail whose editor Geordie Greig appears in Epstein’s “little black book”pic.twitter.com/1Ij7grMb4C
— Mark Di Stefano 🤙🏻 (@MarkDiStef) August 19, 2019
2019年 2回目の刑事事件
2019年7月6日にエプスタインは性的人身売買で逮捕されます。
2018年末から、アメリカのメディアを中心にジェフリー・エプスタインの2008年の実刑判決が不当に甘いとの声が高まっていたことを受け、連邦警察が再び捜査を開始したため、とも言われています。
エプスタイン被告は6日、仏パリから自家用機で帰国した際、ニュージャージー州の空港で逮捕されていた
同被告は、性的搾取を目的とする未成年者の人身取引の罪と、同様の犯行を共謀した罪の2件で起訴されており、有罪の場合、最高45年の禁錮刑が科される可能性がある
また、2015年にはアメリカのゴシップメディア「GAWKER」が、エプスタインの手帳を公開していました。この手帳はエプスタインの執事を2004年頃に務めていた人物が公開したもの。
手帳にはドナルド・トランプ、俳優のアレック・ボールドウィン、歌手でNirvananのカート・コバーンの妻でもあったコートニー・ラブ、イスラエルのエフード・バラク元首相、大富豪ジョージ・ソロスの甥、金融界の超大物で死去したデイヴィッド・ロックフェラーの名前が書かれています。
■元執事が公開した手帳に関する記事(英文)
https://gawker.com/here-is-pedophile-billionaire-jeffrey-epsteins-little-b-1681383992
■GAWKERが公開した手帳全文(スキャンしたもの)
https://www.documentcloud.org/documents/1508273-jeffrey-epsteins-little-black-book-redacted.html
手帳にはほかにも未成年と思われる少女の連絡先が「マッサージ」という項目で括られており、エプスタインによる大規模な少女買春ネットワークが示唆されます。
エプスタインが所有するリトル・セント・ジェームズ島、通称「ロリコン島」「乱交島」とは
エプスタインは2008年から2019年にかけて、少女への性的虐待で少なくとも8件の民事裁判を抱えており、その中にはヴァージニア諸島のリトル・セント・ジェームズ島で行為が行われたと主張するものもあります。
この島は1998年に「L.S.J. LLC」という会社が購入しました。「L.S.J. LLC」に所属するメンバーはエプスタインのみであるため、実質的にリトル・セント・ジェームズ島はエプスタインが所有する島と言って差し支えなく、実際にこの島を別荘として使用していました。
エプスタイン所有「ロリータ・エクスプレス」とも呼ばれるプライベートジェット機のフライトログによると、この島には英王室のアンドリュー王子が少なくとも1回は訪れており、また以前この島で働いていた使用人はアンドリュー王子を「数回見た」と証言しています。
他にもこの島を訪れた人物として、レス・ウェックスナー(アメリカの億万長者)、ホーキング博士が報じられています。
また、エプスタインに性的虐待を受けたとして民事裁判で訴えた女性、ヴァージニア・ロバーツ・ジュフレは島でビル・クリントンを見たと証言しました。さらにいくつかの米メディアが2002年から2005年にかけてビル・クリントンが何度も島を訪れていると報じています。
しかし、ビル・クリントンはスポークスマンを通して島への訪問を公式否定しており、またエプスタインのプライベートジェット機のフライトログにもクリントンの名前はありません。
エプスタイン逮捕後の2019年7月には、アメリカの有名YouTuberがこの島に近づき、ドローンによってこの島の全貌を撮影しています。
ドローンによって撮影された動画によると、建物の外側には排気口が突き出ていることから、大規模な地下室が存在すると思われます。
エプスタインが勾留中に自殺した謎
2019年7月に逮捕されたエプスタインは、逮捕勾留中の8月10日に自殺します。
この自殺に関しては、暗殺説、替え玉説/生存説などの様々な陰謀論が存在しますが、公式的には自殺で確定のようです。
多数の未成年の少女を性的目的で人身取引したとして起訴され、勾留中に死亡した米富豪のジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)被告(66)について、ニューヨークの検視局長は16日、同被告は首をつって自殺したとの結論に達したと述べた
米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は当局者の話として、エプスタイン被告はベッドシーツで首をつったと伝えた
検視当局の発表前日の15日に米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)とニューヨーク・タイムズは、検視に近い筋の話として、エプスタイン被告は舌骨(舌の付け根の部分にある小さな骨)など首の複数の骨が折れていたと報じていた
被告は自殺したとみられるが、親しかった政財界の大物らに少女たちを紹介していたと伝えられ、「口封じで殺されたとの臆測」(同紙)がくすぶっている
折れていたのは舌骨と呼ばれる部分など。舌骨は首つり自殺でも折れることがあるが、同紙は絞殺の場合に折れることが多いとしている
被告は7月下旬に自殺未遂を起こしたが、その後、自殺の監視対象から外され、死亡が確認された10日は同室の勾留者もいなかった。さらに職員による点検も規則通り行われないなど、監視体制には疑問点が多く、米国では被告の死亡には、被告に女性を仲介された大物が関わっているという陰謀論が出ていた
ある検視官は「(自殺死体に)首の骨折があるのはまれだ」とした上で、自殺によって起きた骨折なら「少なくとも非常にまれな自殺だったと言える」と語った
この自殺に関して、エプスタインの元用心棒、イゴール・ジノビエフは「何者かが自殺を手伝った」と発言しています。
http://nymag.com/intelligencer/2019/08/jeffrey-epsteins-bodyguard-igor-zinoviev-on-his-old-boss.html
自殺に関して疑問を提起する一方で「エプスタインが少女といるのは見たことながない」とし、「彼の少女買春を咎めた」という4年前のインタビュー発言を撤回しています。
記事ではジノビエフは、かつては認めていたエプスタインの少女買春を完全否定した上で、しつこく食い下がる記者に「トラブルになるぞ」と警告もしています。
すでにエプスタインが死亡しているので、ジノビエフはエプスタインの罪を洗いざらいぶちまけてもいいはずですが、それをしないということは彼が背後に強大な組織が関係していると考えていることを意味し、暗殺説の陰謀論を補強する結果になっています。
また、エプスタインが拘置所から搬送される際、撮影された画像があり、その画像に写ったエプスタインの耳の形が、過去のエプスタインの画像に映った耳の形と違うことを示す比較画像がSNSで出回っています。
これがエプスタイン生存説/替え玉説などの陰謀論の根拠になっていますが、残念ながらこれはフェイクニュースです。
比較画像はエプスタインの過去の写真を左右反転させており、エプスタイン死亡時の左耳と過去の画像の右耳を比較しています。
実際のエプスタインの左耳は以下の画像で確認できますが、死亡時の左耳と似通っているようにも見えます。現時点で生存説/替え玉説はないと考えたほうがよさそうです。
エプスタインと深い関係を持つ重要参考人
ギレーヌ・マクスウェル(Ghislaine Maxwell)
マクスウェルはイギリスの実業家ロバート・マクスウェルの娘で、エプスタインと特に親しかった女性でもあります。
エプスタインが性的虐待で訴えられたいくつかの民事裁判では、マクスウェルもともに訴えられているものが数件あります。
被害女性の主張では、マクスウェルはいわゆる女衒役とされています。売春に応じる女性をスカウトし、エプスタインとともに特権階級や富豪に斡旋する役割を担っていたと考えられます。
エプスタインの自殺後、マクスウェルはLAのハンバーガー店で一人でランチしているところをパパラッチされていますが、そのときは「The Secret Lives and Deaths of CIA Operatives」という本を読んでいたと報道されています。
エプスタインの自殺にはCIAが関わっているというある種のメッセージとも受け取れます。
ちなみに同書のアマゾンレビューには、8月15日に「G.Maxwell」という名前でレビューが投稿されていることも確認されています。
https://www.amazon.co.jp/dp/B000XUBFEC/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1
アンドリュー王子(Prince Andrew)
エプスタインのプライベートジェット機への搭乗、さらにロリコン島への渡航、エプスタインの所有するマンションへの出入りが報じられており、少女買春疑惑が浮上している英王室の王子です。
少女買春疑惑については公式に否定する声明を出していますが、疑惑を報じられて「はい、やりました」などと言うはずはないわけで、鵜呑みにすることはできないと思います。
性的虐待でエプスタインと民事裁判を争った被害女性、ヴァージニア・ロバーツ・ジュフレは、ギレーヌ・マクスウェルの仲介により、アンドリュー王子との性的行為をするよう命じられたと主張しています。
その主張を裏付けるように、ヴァージニア・ロバーツ・ジュフレとアンドリュー王子、さらにマクスウェルの3者が写った写真も存在しています。
レイチェル・チャンドラー(Rachel Chandler)
レイチェル・チャンドラーはカルフォルニアで有名な富豪の家系に産まれたセレブです。パリス・ヒルトンとは14歳から親友であり、その他にも有名人とともに写真に写っている姿が多数確認されています。
チャンドラーには人身売買のスカウト役だったのではないか…という噂があります。その根拠となっているのは、彼女のインスタグラムに児童への性的虐待や悪魔崇拝儀式を思わせる画像を多数アップしており、エプスタインが所有する「ロリコン島」内部の監視カメラと思われる画像もアップロードしていました。
その監視カメラの画像は粗く、はっきりとは確認できないものの、見ようによっては児童への性的虐待や悪魔崇拝儀式の最中であると解釈が可能であったため、様々な憶測を呼びました。
一部には、レイチェル・チャンドラーは現在はエプスタインの疑惑を告発する側だと主張する憶測もありますが、この件に関しての事実関係は不明です。レイチェル・チャンドラーに関しては多くはまだ未解明であり、現状では陰謀論の域を出ません。
ドナルド・トランプDonald Trump
ロリコン島で少女買春が行われていたことについて、トランプ大統領は2015年の大統領選挙活動中にはすでに知っていたようです。
動画の中でトランプはビル・クリントンについてのコメントを求められ、以下のように回答しています。
Nice guy. Got a lot of problems coming up in my opinion with the famous island with Jeffrey Epstein. Lot of problems!
(訳:ナイスガイだ。しかし、私の意見では、ジェフリー・エプスタインとともにあの有名な島について多くの問題が浮上している。多くの問題がある!)
トランプ大統領自身もエプスタインとの深い関係を疑われる立場ではありますが、このような過去の発言から少女買春については自身の潔白を確信していると推察できます。
【管理人の考察】
トランプは大統領選出馬以前から、ジェフリー・エプスタインと交流があり、彼が少女買春に関わっている噂を知っていたと思われます。大統領選に出馬した際、彼自身の情報網からエプスタインの少女買春にビル・クリントンも関わっていることを確信し、上記のような発言をするに至ったと思われます。
ジェフリー・エプスタインの経歴
エプスタインが2008年に少女買春で実刑判決を受けるまでの経歴を振り返っておきます。一般的にはヘッジファンド経営で富豪の仲間入りを果たしたことになっていますが、そのファンドは運営実態が明かされない怪しいものであり、高校教師から金融業界への転職も異例です。
氏名:ジェフリー・エプスタイン
生年月日:1953年1月20日
【職歴】
1974-1976 ドルトンスクール(高校教師)
1976-1981 Bear Stearns(大手投資銀行)
1981-1987 Intercontinental Assets Group Inc.(エプスタイン自身が経営する資産管理会社)
1987-1989 Tower Financial Corporation(債権回収会社のコンサルタントとして雇用される)
1988- J. Epstein & Company→the Financial Trust Company(エプスタイン自身が経営する資産管理会社)
2000-2007 Liquid Funding Ltd.
【備考】
教師から投資銀行への転職の際には、ベアー・スターンズ銀行の幹部であったアラン・C・グリーンバーグの後押しがあったことがわかっている。グリーンバーグは自身の子供をドルトンスクールに通わせていた。
またベア・スターンズ退職は規律違反による解雇だったとみられるが、ジミー・ケイン(後のCEO)、グリーンバーグらの幹部や在籍当時の顧客とは引き続き良好な関係を築いていた。
1953年にニューヨーク市ブルックリン区でポーリーン(1918年–2004年)[2]とシーモア(1916年–1991年)[3]のユダヤ人の両親の下に生まれた
高校教師をしていた20代の頃に金融業界のつてを得て金融業界に転職した[6]。その後、独立、ヘッジファンドの経営を通じて財を成し、富豪と呼ばれる立場となった
ニューヨークの連邦地検が提出した資料によると、エプスタイン被告はニューヨーク市内に資産価値7700万ドル(約84億円)相当の邸宅を保有する。パームビーチの別荘や個人所有の島、自家用ジェット機2機や車15台なども資産に含まれている
ヘッジファンド運営で財を成したとされているものの、同被告が米ウォール街で著名な運用者だったわけではない。米衣料品大手エル・ブランズ創業者のレスリー・ウェクスナー氏が同被告の顧客として名前が挙がるが、ファンドの運用実態は公になっていない
【管理人の考察】
高校教師から金融業界への転職がどれほど珍しいのか、わかりませんが、一般的には異例と言っていいと思います。有力者に近づき、成り上がるスキルのようなものがすでにこの頃から確立されていたのではないかと推察されます。
エプスタインの部屋に飾られた奇妙な絵
エプスタインの自宅にはクリントンが青いドレスに身を包み、女装している奇妙な絵が飾られていることがわかりました。
また、ジョージ・W・ブッシュが座りながら薄笑いを浮かべる、これまた奇妙な絵も飾られているそうです。
これらの絵はある美術大学の学生が描いたものとされていますが、なぜ無名の学生の絵をエプスタインのような富豪がわざわざ自宅に飾るのかが様々な憶測を呼んでいます。
一説には「俺はクリントンの弱みを握っている」という一種の示威行為と憶測する向きもあります。また、ブッシュの絵の中にある崩れたジェンガは911テロで倒壊したWTCビルであり、911テロにブッシュ元大統領自身が関わっていることを暗示していると推察する説もあります。
まとめ
自殺したジェフリー・エプスタインの少女買春疑惑はいまだ沈静化せず、むしろこれまで「陰謀論だ」と事件とは距離を置いてきた欧米の主要メディアも報道せざるを得ない状況になっている。
欧米の特権階級が少女買春を通じて繋がっていたことを暗示する状況証拠が次々と出てきているのだ。
2016年のピザゲートはすべてフェイクニュースと判明したが、エプスタインとピザゲート事件のジョン・ポデスタが繋がっていた場合は、フェイクニュースという判断の一部が再検証され、見直される可能性すらある。
先日、エプスタインの疑惑をツイートした際、一部から「陰謀論を広めるな」という反論があった。
しかし、これは間違いだ。
陰謀論のような事件が実際に起っていることこそがこの事件の核心なのだ。特権階級の少女買春ネットワークを陰謀論として片付けるのはもはや不可能な段階である。
何より「陰謀論を広めるな」が蔓延して一番得をするのは陰謀を企てた者である。
つまり陰謀論を広めるな厨は「自分はフェイクニュースに騙されない賢い人間」アピールをすることで、特権階級に加担し、被害女性の利益を損なっているのだ。
むしろ様々な仮説をネットの集合知で検証するべきだろう。
特権階級と富裕層のみが入れる少女買春ネットワークがある→「陰謀論だ!」
今回はこのパターンで否定することがもはやできなくなっており、疑惑を向けられた側は相当苦しい。
特にアンドリュー王子は実際に動画や画像が出てきてしまっており、単なる否定声明ではなく、説明責任が求められている。
エプスタイン周辺で、陰謀論のような話が現実に起こるので、陰謀論に慎重な自称知性派たちが困惑しているようにも見える。
たとえばこの記事では木村太郎がエプスタイン自殺に関して、「トランプは陰謀論を広めた」と批判する一方で、陰謀の存在そのものを根本否定はしていない。
https://www.fnn.jp/posts/00047764HDK/201908191900_tarokimura_HDK
私にはエプスタイン事件追及は、来たる大統領選へ向けたトランプの選挙戦術のようにも見える。
トランプはこの疑惑を2015年の選挙戦から口にしていた。つまり、決定的な証拠を掴んでいるが、民主党にとってもっともダメージの大きいタイミングまで、それらの公開を引っ張る可能性すらある。
そもそもエプスタイン事件が表沙汰になること自体、従来の権力が壊れつつある象徴だろう。
トランプ当選が従来型の権力者にとって完全にイレギュラーで、彼らがトランプを嫌がっているのは確かだ。トランプの信条は支持しないものの、特権階級攻撃に溜飲を下げるアメリカ国民が相当数いるのではないだろうか。
こうした大統領選に向けたアメリカ内部のゴタゴタが、東アジアの安定を損なっているという見方もある。韓国政府は8月22日、GSOMIA破棄を宣言したが、これまで日本、韓国、米軍が連携してきた歴史を振り返れば、考えられないことだ。
アメリカによる「握り」が緩くなっていると見ることもできる。
韓国と北朝鮮の対立はアメリカと中露の代理戦争でもあったが、ここにきて韓国がその輪から外れるとなると、東アジアにおけるアメリカの影響力は低下することになる。当然、日本の影響力も低下する。
エプスタイン事件と日本は一見、関係がないが、「権力構造のほころび」という観点からは日本の衰退を示唆している。
エスプタインの一回目の逮捕はトランプが中心だったって英文のニュースあったな。
後去年成立した人身売買禁止法案とかトランプは何か知ってるんだろうなあと思う。